BMW

BMWに多いABS警告灯の点灯。その原因と対策方法とは?

安全装備のひとつであるABS(アンチロック・ブレーキ・システム)。近年のBMWにおいてこのABSに異常が発生し警告灯が点灯するケースが増えている。ここでは気になる費用と対策方法について紹介していきたい。

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目次

BMWに限らず標準装備されているのがABSという安全機能。このABSとはアンチロック・ブレーキ・システムの略で、メルセデス・ベンツが1970年に開発し、今ではほとんどのクルマに採用されている。これは滑りやすい路面などでもタイヤをロックさせずに、ステアリングのコントロール性を維持するものだ。現在では横滑り防止装置のDSCなどともにECUで制御されている。
この制御を行なっているユニットにトラブルが発生する事例が多い。とくにBMWでは定番と言われるほど。E46やE90型3シリーズなど、この世代のBMWbには多いトラブルである。主な症状は初期段階ではABS警告灯が点くが、エンジンを切って再始動すれば消えるという状態。だが、やはり最終的には警告灯が点灯してしまう。ASC(またはDSC)といった横滑り防止装置の警告灯と同時に点灯するのがお約束のパターンだ。ABS警告灯が点灯すると当然ながらABSが作動しなくなるため、放置するのは危険。いざという時のための安全装置なのできっちりと直しておく必要があるのだ。

重要な安全装備の一つであるABS。部品代も約10万円と高価だ。クルマによって製造メーカーが異なり、BMWではボッシュやアーテが主流。

専門業者が分解して
修理してくれる

ABS警告灯が点灯する原因として考えられるのは、4つの車輪に備わるABSセンサーか本体ユニットの不良。コンピュータ診断を受けるとABSセンサーの不良というエラーが出ることが多いが、実際にABSセンサーの不良で警告灯が点灯するケースは少ない。
以前、ABS警告灯が点灯したBMWを専門修理工場で点検した際、エラーが出ていたセンサーと正常なセンサーを入れ替えてみたが警告灯は消えなかった。担当したメカニックもセンサー不良であるケースは希だという。ちなみに、センサー不良ならパーツ代は安価で、工賃も5000円ほど。これで直ればラッキーなのだが、それでも警告灯が消えないとなるとABSユニット本体が怪しい。
新品交換となると約10万円以上もするパーツだけに交換には躊躇してしまうかもしれないが、ここは専門業者などが分解修理で安く直してくれる。費用は依頼する業者によって異なるが、新品部品に交換するよりははるかに安く修理できる。
ABSユニット不良の原因は内部の基板不良であることが多い。クルマによってアーテ製とボッシュ製のABSユニットが使われているが、どちらも修理できる。基本的には現品修理なのでABSユニットを取り外して業者に送るというのが基本的な流れ。ブレーキ関連のパーツなので、自分で外すよりは、普段通っている修理工場を通じて依頼するのが失敗のない方法だと言える。
最近ではあまり聞かないが、以前ABSユニットにトラブルがあるものの、警告灯が点灯しないように加工されている中古車があった。警告灯が点灯しなければ気分的にはいいが、ユニットが直っているわけではないので緊急時にもABSは作動しない。イグニッションをONにした時にABSの警告灯のみが点灯しない場合は、こうした加工がされている可能性が高い。
そのためABSの修理作業を依頼する際には、修理内容や保証の有無などしっかりと確認しておくことが大切だ。また、信頼できる修理工場なら確実にリペアしてくれるショップとの繋がりがあることも多いので、積極的に相談してみるといいだろう。

 

タイヤ側からボディ側のユニットに繋がっているABSセンサー。センサーがトラブルの原因なら安く直すことが可能だ。

エンジンチェックはクルマの制御部分に異常がある時に点灯するので、基本的に現場での対処はできない。修理工場に連絡をして判断を仰ぐのが正解だ。エンジンを切って再始動すると消えてしまうこともあるが、何らかの不具合の可能性があるので、整備工場でコンピュータ診断などエンジン回りの点検をしてもらおう。

オイル量が足りなかったり、油圧が低下すると油圧警告灯が点灯。ウインカー側などに備わるインフォメーションスイッチを操作して「+1ℓ」といった表示が出たら1ℓを足しておく必要がある。クルマに予備オイルがなければ近くのガソリンスタンドなどで足しておこう。頻繁にオイル量が不足しているようであれば、どこからかオイル漏れが発生している可能性が高い。早めの点検を。

オルタネータの不良によって正常に発電できなくなり、必要な電力が確保できなくなると充電警告灯が点く。この場合、バッテリーに残された分の電力しか使えないので無理して走行すると路上で止まってしまうこともある。修理工場に連絡を入れて、レッカーを待った方が安心である。

ラジエターのような表示となる冷却水の警告灯は水の量が少なくなると点灯する。ただし、エンジンが熱いうちにサブタンクのキャップを開けると吹き出してしまうので、LLCや水を足すならエンジンが十分に冷えた状態で行なうのが鉄則。絶対に慌ててはいけない。

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