BMW

絶品の足回りを再生させて本来の走りを楽しもう!

足回りのメンテナンスは、エンジン回りに比べると後回しにされがち。もちろん優先順位は重要だが、BMWにとって足回りのコンディションは非常に重要。移動のためだけの手段ではない、BMWならではの走りの楽しさを味わうためには、やはり足回りのメンテナンスは必須なのである。

目次

BMWの魅力である絶品のハンドリングを楽しめるキモになっているのが、足回りのセッティング。その構造を見れば走りを楽しむための作りになっているのが分かる。その絶妙な乗り味のポイントになっているのが、ラバーチューンともいえる、ゴムブッシュとマウントなのである。ここを再生することで本来の走りを取り戻すことができる。
そこでここでは人気の3シリーズの足回りを振り返りながら、メンテナンスのポイントを紹介していこう。

進化を続ける3シリーズのサスペンション

E36でサスペンションに革新的な変更が実施された3シリーズ。それと同形式のシステムを使うのがE46だ。フロントの足回りからメンテナンスポイントを紹介していくと、まずはお約束であるブーメラン型のロアコントロールアームに備わるブッシュとボールジョイント。3シリーズらしいスポーティな乗り味を求めるなら、後端に備わるブッシュは5万㎞ごとの交換が必要。コントロールアームごとそっくり交換となるボールジョイントは、摩耗が進むとステアリングの操舵感が希薄になり、安定性に欠ける走りとなってしまう。
リアはセントラルアーム式で、形式こそE36と同様だが、各アームの剛性はより強固なものとなった。ジオメトリーの変化時にも、タイヤは有効に路面に接地する設計となっているのが特長。マルチリンクの部類に入るサスペンション形式だが、湾曲した極太のリーディングアームと高剛性のコントロールアーム、その下に位置する長いラテラルアームという構造は、セミトレーリーングアームとダブルウィッシュボーンのいいとこ取りという感じの形状だ。
このセントラルアームのメンテナンスポイントとなるのは、長いスパンで設計されているラテラルアームの小さなブッシュと、リーディングアームに備わる大きなブッシュマウント、そして高剛性のコントロールアームに付くブッシュ。ラテラルアームのブッシュは交換がしやすいため、今後もその頻度は増えるであろう部分。しかし、リーディングアームとコントロールアームのブッシュマウントは交換が容易ではなく、加えてデフ周辺のマウントも同時に交換しなければ効果が薄いため、なかなか手を出しにくい部分である。劣化具合は入念な点検をしないと分かりにくいが、この優れたサスペンションを生かすには放ってはおけない部分なのだ。
E90型ではより複雑な5リンクへと進化。お約束のロアアームブッシュなどのアーム類にはヘタりが見られるので定期的なチェックが必要。ボールジョイントなどのガタやブーツ切れにも注意したい。ゴムブーツが切れた状態だと車検でもNGになるので注意しよう。

E30からE46までの3世代に渡って採用されたブーメラン型のロアアーム。前後に備わるブッシュは重要なメンテナンスポイント。
E90ではフロントの足回りが大幅に変更されている。ロアアームが独立した5シリーズのような構造になっている。近年ではアームやブッシュの劣化が進んでいる。

ツーリングのリアサスペンションには車高調整機構が備わる

BMWで車高調整機構が備わる代表的なモデルがツーリング。車高を一定に保つための贅沢な装備なのだが、経年劣化によってトラブルが発生しやすいポイントだ。
E34ツーリングには油圧式のレベライザーが備わる。この油圧式で多いのはアキュームレータの不良。自然にガスがリークしてしまうため定期的な交換が必要になる。これを放置すると乗り心地が悪化してしまう。
E39ツーリングではエアサスペンションに進化。トラブルとして多いのはエア漏れで、最終的には走行不能になるほど車高が落ちてしまう。アッパーのバルブ部分からはあまり漏れず、それよりもサス本体から漏れるケースがほとんど。少しずつエアが漏れていき、ある日突然ダメになることが多いので、対策としてはマメに点検していくのがトラブルを未然に防ぐコツだと言える。走行7~8万㎞を目安に交換しておこう。

E39型ツーリングに採用されたエアサスペンション。経年劣化によりエア漏れが発生してしまう。定期的な交換が必要な部分である。

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