メルセデス・ベンツ

旧世代モデルのトラブル緊急脱出方法【メルセデス・ベンツ】

中古で購入したドイツ車で心配になるのが突然発生するトラブル。いかにメンテナンスが万全でも、起こる時には起こってしまうのが緊急トラブルというもの。そんな突発ケースの代表的なものをピックアップして、その対処法をまとめてみました。

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目次

愛車が突然走行できなくなるという経験を、過去にしている人も多いかもしれない。しかし、故障で動けないという話は、最近めっきり聞かなくなっている。信頼性の高い高年式モデルへドイツ車の需要がシフトしていることや、やや古めのドイツ車の場合は、熱心にメンテナンスをしているユーザーが増えていることなどが、その理由ではないかと推測する。
しかし、機械である以上、クルマはいつ壊れても不思議ではないことも事実。突然、走行不能に陥ることも十分有り得る。そんな、本来なら誰もが体験したくはない不測の事態における自力脱出方法を、ここではまとめてみた。
いわゆる「有事」に遭遇した場合の一般的な対処法は、JAFなどのロードサービスに連絡をすることだろう。ところが、休日や遠方でトラブルに遭った場合、救援車が来るまでに長い待ち時間を要することが多い。それでいながら、修理時間はあっと言う間、ということもよくあるのだ。最低限の知識とアイテムを身に着けていれば、自分でトラブルを解決できることは多いのである。
数ある故障の中でも、最も精神的に大きなダメージを受けるものと言えば、エンジンがかからないという状況だろう。これを解決するためには、原因探求という作業が必要で、これが一番難しいことでもある。なぜなら、エンジンがかからなくなる原因は一つではないからだ。 そこで重要になる3つの要素が、操作系と電気系と燃料系である。
操作系とは、ステアリングロックやシフトポジションなど、セーフティ機構が働いていることに気が付かず、エンジン始動ができない場合。つまり故障ではない。エンジンが始動しないすべての場合において、この操作系の確認を最初に行なうのがセオリーだ。
次に電気系。バッテリーや点火系など、エンジン始動不可という故障において、最も多い原因がこれ。セルモーターに勢いが無い、ライト類が暗い、タコメーターの針だけ動くという状況は、バッテリー上がりの可能性が高い。セルは回るが始動しないという状況では、点火系や燃料系にトラブルがある可能性が高い。この中で、目視で確認しやすいのがプラグコードやディスビのリークトラブルで、火花が見えることがある。
燃料系のトラブルは、古めのクルマの場合だと燃料ポンプリレーを抜き差しするか部品を交換すること、燃料ポンプを叩くこと以外に、簡単な解決方法はない。しかし、この2つで解決できる場合が非常に多いというのも事実だ。

故障で走行不能に陥るという状況は、滅多に遭遇するものではない。しかしいざという時に自分で解決できれば、これほど便利なことはない。

具体的に定番のトラブルを見ていこう。バッテリーが上がってしまった場合は、ジャンプケーブルを使ってプラスとプラス、マイナスとボディアースという組み合わせで電気を他車からもらえば、ほとんどの場合でエンジンは始動できる。問題は、救援してもらえるクルマがいない場合や、オルタネーターが原因でバッテリー上がりを起こしてしまった場合だ。そんな時に有効なのが、リーズナブルな商品も多く出回っているポータブルバッテリー。これがあれば、救援を必要とせずにエンジン始動が可能になり、さほど長時間でなければ、オルタネーターが機能していない場合もこれを繋いでおけば走行することが可能。予備の電池と言った感覚で、常に持っていると安心だ。
タイヤがパンクしてしまうというのもよく聞くトラブル。近年ではランフラットタイヤを装着するクルマもあり、パンクしても近くの修理工場やタイヤショップ、ガソリンスタンドまでならある程度走行できる。そうではないクルマの場合だと、安全なところでスペアタイヤへ交換するのが一般的な対処法だ。この時、一番やっかいなのが、ホイールボルトを緩める作業。硬く締まっているものは、純正の車載工具では緩まないこともある。理想は、長めの柄の専用レンチを携帯しておくと、タイヤの脱着は容易になる。
手軽に素早くパンクを解決するには、パンク修理剤が効果的。ただしこれを注入すると、その後タイヤを修理によって使うことができなくなる場合も多い。状況を見て注入するか判断するべきだということは知っておいた方が良いだろう。

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古めのドイツ車で多いのが燃料ポンプリレーやプラグコードなど点火系の不具合によるもの。リレーの場合は抜き差しすることで一時的に復活することもあるので試してみる価値はある。
スペアタイヤに交換しようとしたが、ホイールボルトが硬くて緩まないというのはよく聞く話。やや長めのレンチとソケットを携帯しておくと、タイヤの脱着は非常に楽になる。

たが注意してほしいのが、自力でトラブル脱出をすることが必ずしも最善とはいえないケースもあるということ。例えば、電子制御パーツに異常が生じた場合などは、むやみにいじろうとはせず素直にロードサービスを待って修理工場に持ち込むのが正解だ。直すつもりが逆に壊してしまう可能性が高いためである。
同様に、高年式モデルの場合も、むやみに手を出さない方がいい。バッテリーが上がったからといって、ジャンプコードで電気をもらうこともお勧めできない。電子機器は非常に複雑でデリケートなので、万一ショートでも起こしてしまったら、高額な修理費用が必要になる可能性が高いためだ。新しいクルマほど、トラブル時の対応は豊富な知識のあるプロに委ねることをお勧めする。

 

コンピュータ系の異常を示す警告灯が点灯した場合は、修理工場へ直行してプロの判断を仰ぐのが最も賢い対処法である。

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