ドイツ車オーナーが知っておくべき “冬の暖房トラブル”
冬の朝、曇ったフロントガラスがなかなかクリアにならない…。
暖房温度を上げても車内が温まらない…。
実はこれ、ドイツ車では“よくある冬のトラブル”のひとつ。
放置すると視界不良・安全性の低下・電装トラブルに繋がることもあるため、早めのチェックが大切です。
本記事では、暖房・デフロスターが不調になる原因と対策をわかりやすく解説したいと思います。
目次
1. 暖房が効かない/温度が安定しない主な原因
① サーモスタットの動作不良
ドイツ車ではサーモスタットが弱り始めてもすぐに故障表示は出ません。
開きっぱなし状態になるとエンジンが温まらず、ヒーターの立ち上がりも遅くなります。
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水温計がなかなか上がらない
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走行中だけ冷える
こんな症状があれば点検がおすすめです。
② ヒーターコアの詰まり(内側汚れ)
欧州車に多いのがヒーターコア内部の汚れ。
冷却水の劣化、添加剤、オイル混入などで流量が低下し、暖房が弱くなる典型症状です。
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車内の片側だけ温まりにくい
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温風がぬるい
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外気温が低いほど暖まらない
特に10年以上経過したモデルは定番トラブルです。
③ 冷却水量の不足(漏れ含む)
冷却水が減ると暖房性能が一気に下がります。
ドイツ車ではホース・サブタンク・サーモハウジングなど、樹脂パーツの経年劣化が多い傾向です。
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低温時にヒーター不調
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足元が生温かい匂い(冷却水の甘い匂い)
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リザーブタンクが空に近い
1つでも当てはまれば点検が必要。
④ ブロアモーター/レジスターの不調
風量が弱い、急に止まる、一定速度でしか回らない…
これはブロアモーターかレジスター(ファン抵抗)が劣化している可能性が高いです。
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弱い風しか出ない
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風が出たり出なかったり
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異音がする(コロコロ・キュルキュル)
早めの対処が安全です。
2. デフロスターが効かない/曇りが取れない原因
① エアコンガス不足(冬でも必要)
「暖房はガス関係ない」と思われがちですが…
デフロスターはA/C(除湿)機能を使うため、ガス不足だと曇りが取れません。
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ガラスがずっと曇ったまま
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A/Cオンでも乾燥が遅い
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夏に冷えが悪かった
この症状があればA/C状態を確認しましょう。
② エアミックスフラップ/アクチュエータ不良
ドイツ車に多い “フラップモーター不良”。
吹き出し口の切替や温度調整がうまく動かず、デフロスター方向へ風が送られないことがあります。
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デフロスターにしても顔や足元から風が出る
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風向が勝手に変わる
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コトコト・ガタガタと小さな音
Audi・VW・BMWでは定番トラブル。
③ 室内フィルターの詰まり
フィルターが詰まると風量低下→曇りが取れない原因に。
特に輸入車はフィルターサイズが大きく、1〜2年無交換だと冬に症状が目立ちます。
3. 放置するとどうなる?―リスク
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フロントガラスの視界不良による安全性低下
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エンジン・冷却系への負荷増大
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電装系トラブルに波及
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燃費悪化、始動性悪化
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車内が常に結露しカビ臭が発生
「暖房が弱いだけだから…」と様子見すると、大きな修理に発展するのがドイツ車の特徴です。
4. 冬前にできるセルフチェックSELFCHECK
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冷却水の量と色を見る(変色は要注意)
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A/Cボタンを入れて風がしっかり乾燥するか
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デフロスターで風向が正しく変わるか
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室内フィルターの交換時期
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異音(ファン・モーター系)
違和感があれば早めの点検が安心です。
5. プロ整備でよくある“解決メニュー”
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サーモスタット交換
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冷却水交換(LLCリフレッシュ)
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ヒーターコア洗浄
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ブロアモーター/レジスター交換
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A/Cガス補充・漏れ点検
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エアミックスフラップの点検
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キャビンフィルター交換
多くが早期発見で費用を抑えられる修理です。
6. ドイツ車の冬トラブルは “早期対策” が一番のコツ
日常の快適性だけでなく、安全性と車両寿命にもかかわる“暖房・デフロスター”の不調。
冬だけ発生する症状は見落とされがちですが、実はドイツ車の整備現場では毎年多い相談内容です。







