Audi

【アウディ】ショックアブソーバーの交換で本来の乗り心地を取り戻す!

新車から10年以上が経過したA3、A4、A6などの旧世代モデルでは足回りのメンテナンスが必要になる時期。その基本がショックアブソーバーの交換です。この記事では放置されがちなショックアブソーバーのトラブル事例とメンテナンスについて解説します。

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目次

金属製のスプリングに乗っているボディが、いつまでも跳ね続けないように抑える役割をしているのがショックアブソーバー。足回りの主要な消耗パーツとして、広く知られている。ショックが劣化すると大きな段差を乗り越えた時などに揺れがいつまでも収まらなくなり、フワフワとした安定感のない乗り心地になるだけでなく、急なコーナリングやブレーキングの時に加重のかかっていないタイヤが浮き上がりやすくなり、バランスを保ちにくくなるため非常に危険でもある。
ショックアブソーバーが劣化する原因は、封入されたオイルに空気やゴム、金属などの摩耗片が混ざり込むことと、内部のピストンに組み込まれたオイルの流量を調整するための弁の歪み、密閉するべきシールリングの機能低下などで、静かに、しかし確実に進んで行く。始めは小さな動きに対する減衰力が落ちてくるという症状が見られるようになり、それから次第に揺れが収まらなくなり、最終的にはフワフワの乗り味になってしまうわけだ。
そこでいざ交換しようと決意した時、やっぱり気になるのが社外品のスポーツショックだろう。どうせ替えるならば、元通りにする以上の効果を体感してみたくなるもの。しかしショックアブソーバーはスプリングとセットで効果を発揮するものであり、さらにはサスペンションアームに備わるブッシュ類などのコンディションによってもマッチングが左右されるデリケートなもの。ブッシュが劣化して緩くなり柔らかな状態の足回りに、ガチガチのスポーツサスを入れればとどめを刺すことになってしまう。そもそものセッティングもさることながら、そのクルマの足回りの現状を正しく把握して選ぶ必要がある。10年以上経ったドイツ車であれば、純正同等品でリフレッシュするのが一番無難なチョイスだ。
もしどうしても社外の足回りを入れるのならば、サスペンション回りから全体的な手入れをするのが大前提。ブッシュ類も交換する時に強化タイプにしてしまうといいだろう。そこまで古くはないクルマでも、ショックを強化する時にはブッシュ類の状態を十分にチェックしておいた方がいい。
また、ショックアブソーバーを交換する時には、アッパーマウントやダストブーツ、バンプストップラバーといった周辺パーツが必要になる。車種ごとに「プロテクトキット」といった名称でセットで用意しているメーカーもあるので、これを利用すると便利だろう。予算的にも大きな出費となるショックアブソーバーの交換だが、その効果は驚くほど大きい。

ショックアブソーバーを交換する時には、アッパーマウント、プロテクションブーツ、バンプストップラバーなども交換するのが一般的。
劣化が進むとジョイントのブッシュが完全に割れてしまうこともある。この状態では本来の性能を発揮できず、乗り心地も悪くなる。

古めのドイツ車には
油圧式のレベライザーが付くクルマがある

ドイツ車の、とくに上級モデルに多いのが油圧を使ったセルフレベリング式のサスペンション。ショックアブソーバー内部のオイル圧を、ガス圧を使ったアキュームレータとポンプで発生した油圧によって調整し、加重が変化しても車高を一定に保つというもの。現在ではエアサスが普及したためこのような特別な仕掛けは不要になっているが、一昔前のワゴンモデルやVIPサルーンなどでは標準搭載されているクルマが多かった。このショックは非常に高額なのがネックで、価格は通常のショックアブソーバーの2倍以上。交換作業も油圧ラインがあるため面倒で、オイルの補充なども含めて工賃も割高となる。配管にトラブルが出ることもあるため、レベライザー機能を停止して通常のショックを取り付けるユーザーも多いが、この場合はポンプの部分で油圧を上手にリターンさせてやらないと焼き付きなどの問題を起こしてしまうので注意が必要だ。

 

今回のようなメンテナンスに関する詳しい修理方法はプロに聞くのが一番!

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油圧式レベライザーを持つモデルのリアショック交換では、まず配管部分のジョイントを緩めて内部の圧力を解放する。

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