Volvo

【Volvoオーナー必見】エンジンの静かな異変──VVT不具合とは?

不調のサインは「アイドリングのムラ」「始動性の悪化」から

「最近アイドリングが不安定」「冷間時の始動が重たい」「エンジンチェックランプが点灯した」
――これらの症状、実はVVT(可変バルブタイミング)ユニットの不具合が原因かもしれません。

VolvoにおけるVVTは、エンジン効率・環境性能・静粛性を高度に両立させるための重要機構ですが、その反面、オイル管理のわずかな乱れや走行距離の蓄積により、バルブタイミング調整がうまくいかなくなる不具合一定数報告されています。

≪よくある初期症状≫

  • 始動時に「カラカラ音」「ギアのような異音」がする

  • アイドリング中に車体が細かく震える

  • アクセルレスポンスが鈍くなる

  • DTC(故障コード)例:P0011 / P0016 / P0017

目次

弊社ネットワークの整備事例では、以下のモデルにてVVT関連の修理相談が特に多く寄せられています:

車種 年式目安 代表的な症状 主要交換部品
V70 T5 2008〜2013年式 始動時異音、アイドル不安定 VVTユニット、Oリング
S60 D4 2011〜2016年式 エンジン警告灯点灯 ソレノイドバルブ
XC60 T6 2009〜2015年式 加速の鈍化、燃費悪化 カムプーリー、センサー

特にVVTプーリー内部のロック機構や戻りバネの摩耗が進んでいるケースが目立ちます。
また、VVTユニット単体ではなくソレノイドバルブ(オイル制御)やカム角センサーの同時交換が必要となることも多いため、早期発見・診断が重要です。

VVTユニットの不具合は単なる「異音」や「振動」だけにとどまらず、以下のような関連トラブルを誘発することがあります:

  • 燃焼効率の悪化 → 排ガス濃度異常 → 車検不適合リスク

  • 燃費悪化(+10%程度の報告例も)

  • カムシャフトやチェーン系統への負荷増加 → 高額修理リスク

故障を放置すると、部品代よりも工賃と二次被害のコストが高額化するケースもあり、早めの整備が結果的に経済的です。

診断現場では「VVTユニットを新品に交換したが不調が改善しない」という相談もあります。
原因は、オイル通路のスラッジ詰まりタイミングチェーンの伸びが関係しているケース。部品だけの交換では根本解決できない可能性があるため、複合的な視点で診る経験が求められます。

そのため、信頼できる整備工場では「テスターによる診断+エンジン内部の状態確認」をセットで行うのが一般的です。

この記事をシェアしよう!

この記事が気に入ったらいいね!しよう

Maintenance Lab Archiveの最新記事をお届けします

BACK TO LIST