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Peugeot / Citroënの「エンジンチェックランプ」が点灯したら

― O2(オーツー)センサーや吸気系トラブルを見極めるポイント ―

走行中に突然点灯。これって故障?

Peugeot 208や308、Citroën C3やC4など、近年のStellantis系モデルに乗るオーナーからよく寄せられるのが「エンジンチェックランプが点いたけど、症状は特にない」という声です。

実際、このようなケースの多くはO2センサー(ラムダセンサー)や吸気系統の異常に起因することが多く、放置すると燃費や加速性能、さらには車検通過にも影響します。

目次

O2センサーは、排気ガスに含まれる酸素の量を測定し、燃料と空気の混合比を制御する上で非常に重要なパーツです。
センサーが正確な情報を送らなくなると、燃焼効率が低下し、排気が基準値を超えるなどの悪影響が出ます。

特に10万km前後の走行で、O2センサーの性能劣化によるチェックランプ点灯が多発しています。

▸実際の整備事例
Peugeot 308(1.2L PureTech)にてチェックランプ点灯。
診断結果は触媒前O2センサーの信号異常。
センサー交換によりランプ消灯・燃費回復。

O2センサーの異常と並んで多いのが、吸気系のトラブルです。
スロットルボディ周辺の汚れや、インテークホースのひび割れ、センサーコネクタの接触不良など、わずかな空気の混入でもエンジン制御に影響を与えます。

アイドリング不安定・始動直後の回転数変動などがある場合、吸気系の点検が必要です。

▸実際の整備事例
Citroën C3で、アイドリング不安定+チェックランプ。
診断で「混合気リーン傾向(薄い)」と表示。
インテークマニホールドのパッキン劣化と判明。交換後に改善。

「走れるから大丈夫」と考えてしまいがちですが、チェックランプの放置は次のトラブルの呼び水です。
とくに近年は「OBD検査」による車検基準が厳しくなり、ランプ点灯=即車検不合格というケースも少なくありません。

また、O2センサー異常を放置すれば、触媒コンバーターの寿命を縮めたり、燃料消費が増加したりと、中長期的なコストにも影響します。

最近では、マルチ診断機での診断エラーや誤検出も報告されています。Peugeot / Citroën車は独自のECU構造フランス語表記のDTCがあるため、汎用機では正確な判断が難しい場合があります。

  • エンジン始動直後の回転数のブレや異音に注目

  • 燃費の悪化アイドリングのムラがあれば、早めに相談

  • 吸気ホースやエアクリーナーの定期点検もおすすめ

  • 点検時には、OBDコードリセットだけで済ませないことが大切

最後に ― 点灯は「車からのSOS」です

チェックランプは、単なる「異常サイン」ではなく、クルマが出している小さなSOS

 

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