主な原因は？予防策はあるのか？
近年のメルセデス・ベンツやBMWなど、欧州プレミアムブランドのディーゼルモデルの人気が再燃しています。静粛性や環境性能が格段に進化し、「昔のディーゼル」のイメージを大きく覆した最新モデルたち。その太いトルクと長距離に強い燃費性能は、輸入車オーナーにとって大きな魅力です。
しかし、最新技術で武装した現代のディーゼルエンジンには、それゆえの“注意すべきポイント”も存在します。
本レポートでは、輸入車におけるディーゼル特有のトラブル事例と、その予防策を徹底的に調査。愛車を長くベストコンディションで維持するためのヒントをお届けします。
目次
❗主なトラブル事例と原因とは？
1. アドブルー（AdBlue）の管理不良
尿素SCRシステムに使われる「アドブルー」。これは排ガス中のNOx（窒素酸化物）を分解・無害化するための重要な成分です。輸入車の多くに搭載され、環境規制をクリアするために欠かせない機構ですが、メンテナンスを怠ると致命的なトラブルに繋がることがあります。
■ よくある症状・原因
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補充忘れ → エンジン始動不可（特にBMWやメルセデスでは警告後に走行制限がかかる）
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アドブルーの結晶化 → インジェクター詰まり、SCR装置の故障
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劣化したアドブルー使用 → DPFやNOxセンサーへの悪影響
2. DPF（ディーゼル微粒子フィルター）の詰まり
DPFは排気中の煤（すす）や微粒子を捕集するフィルターで、定期的に“再生”と呼ばれる自己浄化プロセスを行います。しかし、短距離走行や街乗りが多い使い方だと、この再生がうまく機能せず、次第に詰まりが発生します。
■ 兆候と問題点
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加速不良、燃費悪化、警告灯点灯
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高額なDPF本体交換（数十万円規模）に発展することも
部品情報
メルセデス・ベンツにおいてもディーゼルモデルの人気は上昇中。太いトルクによる加速は一度乗ったらクセになる。
部品情報
メルセデス・ベンツCLS クラスのディーゼルモデル。アドブルーのタンクはラゲッジ下にセットされて
いる。
