紫外線の影響は「見えない老化」を引き起こす
夏が近づくと、私たちは日焼け止めやサングラスで紫外線対策を始めます。ところが、意外と見落とされがちなのが“クルマの紫外線対策”です。実は、紫外線は人間の皮膚だけでなく、自動車の内装・外装にも着実にダメージを与えています。
特に輸入車は上質な素材が使われている分、ダメージが目立ちやすく、長く乗るためには定期的なケアが欠かせません。
目次
紫外線の種類とクルマへの影響
太陽光に含まれる紫外線は主に「UVA」と「UVB」。この2つは車のガラスを通り抜け、ダッシュボードやレザーシート、ステアリングなどにじわじわとダメージを与えます。
主な症状:
-
ダッシュボードの退色・ひび割れ
-
ウッドパネルのクリア層剥離
-
レザーの乾燥・硬化・色落ち
-
ヘッドライトの黄ばみ(外装)
実際、BMW E60やメルセデスのW211など、欧州車の10年選手では、紫外線ダメージにより内装の色あせやレザーシートの乾燥がよく見られます。特にアメリカ南部やオーストラリアなど強い日差しの地域で使われていた車両は、国内再登録時に内装補修が必要になる例も少なくありません。
日常でできるUV対策 ― 3つの基本アイテム
1. サンシェード
フロントガラスからの直射を遮断する定番アイテム。駐車時の「面倒くささ」が寿命を左右します。
2. UVカットウインドーフィルム
近年は透明で高性能なUVカットフィルムも多く、輸入車オーナーの間では、純正風の美観を保ちつつ断熱性能を向上できると人気です。
※My Star Network会員の整備工場でも、施工実績のある店舗をご紹介できます。
3. 屋外保管車にはボディカバーを
カーポートがないご自宅でも、通気性と耐熱性に優れたカバーで紫外線・熱害から守れます。車体の塗装やモールの劣化予防にも効果的です。
UVケアの「差」が将来の資産価値を変える
紫外線による内装劣化は、下取り価格や再販時の印象に大きく影響します。たとえば、ある輸入車専門店によれば、内装状態が良い車両は同年式でも10万円以上の査定差が出ることもあるそうです。
最後に ― クルマにとっての「日焼け止め」、始めてみませんか?
紫外線の影響は、今日明日で感じるものではなく、「数年後に効いてくる見えないダメージ」。だからこそ、今のひと手間が未来のコンディションを左右します。
愛車の輝きを少しでも長く保つために、できることから始めてみましょう。そして、同じ志をもつオーナーたちとつながりながら、より賢く、楽しく、メンテナンスを続けていきましょう。