メルセデス・ベンツ

まずは知っておきたいエンジン回りの基本メンテナンス Vol.02

クルマに発生するトラブルの多くはエンジン回りに集中している。その原因の多くが消耗品であり、経年劣化により何らかのトラブルを引き起こす。Vol.01に続き、エンジン回りの基本メンテナンスについて見ていこう。

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目次

エンジン回りの基本メンテナンスとして見ておきたい冷却系で注意すべきは水漏れ。その原因の多くはパーツの経年劣化によるもので、定期的なメンテナンスを怠っているクルマほど発生率は高い。ウォーターポンプ、サーモスタット、ラジエターサブタンクの亀裂、水回りのホース類の劣化などが定番のポイント。ゴムホースは経年劣化と熱の影響によって弾力を失っているケースも少なくない。パーツとの接続部分も漏れやすいポイントだ。
これらのパーツの不良は水温にも影響してくる。サーモスタットに備わる弁が開きっぱなしになるとオーバークールに、閉じたままになるとオーバーヒートを起こす。さらに、サブタンクから大量に水が漏れ出せば水温が上昇して走行不能になるし、ラジエターは長年使用すると目詰まりを起こして冷却性能が著しく低下する。
古めのクルマではエンジン側にも冷却ファンが装着されていたが、高年式のクルマではラジエター側の電動ファンのみとなっている。緻密な電子制御によってファンの作動を調整しているのだが、ファンモジュールやリレーなど電気的な故障が原因でファンが作動しなくなり、水温が上昇してしまうケースがある。そのまま走り続ければオーバーヒートを起こし、エンジン内部に大ダメージを与えてしまう。こうなると修理費用もケタ違いに高くなってしまうのだ。こうした状況を回避するためには、冷却系の消耗品は定期的に交換しておくことが大事。古めのクルマのV8、V12エンジンになると構造上、熱がこもりやすく水温も高くなりがちだが、こうした基本的なメンテナンスを怠っているケースが多い。
一方、電子制御化された現代のクルマでは水漏れや水温に悩まされるトラブルは減っているが、消耗品であることに変わりはないのできっちりとメンテナンスしておく必要がある。
また、冷却系をメンテナンスするときはまとめて手を入れたほうが効率が良い。例えばウォーターポンプ、サーモスタット、ゴムホースなどはセットで交換しておくと安心感が高い。

電動ファンモジュールやリレーなど電気的な不良によって水温異常が発生することが多い。

定番事例~その4~「エンジン回りから異音がする」

エンジン回りからの異音には様々なケースがあるが、比較的発生率が高いのがベルト回り。アイドリング時にキュルキュル……といった異音が出るのが定番のパターンだ。交換頻度として多いのは、ベルトテンショナー、クランクプーリー、アイドラプーリーなどで車種によっては対策パーツが出ている。異音が出たまま放置するとベルトが外れて走行不能になってしまうこともあるから、異音を確認したらすぐにプロに点検してもらおう。ウォーターポンプやオルタネータなど、ベルトで駆動している部分のベアリングなどに不具合が出て異音が発生することもある。
エンジン本体からカチャカチャ……という音がしたら、エンジン内部に問題がある可能性が高い。バルブクリアランスの調整が必要だったり、油圧チューブの劣化などが原因として挙げられる。だが、音だけではトラブルの原因は特定しにくく、ひどいものだとタイミングチェーンのガイドレールが破損しているなど重篤な症状であることも考えられるので、エンジン本体から異音が出たら即修理工場で見てもらおう。

ベルトで駆動するアイドラプーリーは消耗品で、劣化する異音が発生することがある。その下にあるクランクプーリーもチェックしておこう。

定番事例~その5~「エンジン回りから異音がする」

アイドリング時に発生する振動で多いのがエンジンマウントの劣化。室内まで響いてくる振動なので、高級感を損なうだけでなく気分的にも不快なもの。車種によってはオイル封入式だったりとその構造は異なるが、新品に交換するとそれまでとは比較にならないくらい静かになる。それだけエンジンマウントが担う役割は大きいというわけだ。また、振動の意外な原因になるのが点火系のイグニッションコイル。例えば、6気筒エンジンでは1つのコイルがダメになっても驚くほどの振動が発生する。6つのコイルが全てダメになるというケースは少ないが、1つがダメになれば、ほかの5つの寿命も近いということ。その時の費用は大きくなるが、まとめて交換して正常な5つは予備として出先でのトラブルに備えれば安心感は高い。自分で交換できなくても、部品があれば近くの工場で対応してくれるはずだ。

エンジンチェックとも呼ばれる警告灯。センサーやユニットなどの制御部分が壊れている可能性が高い。

定番事例~その6~「警告灯が点灯してしまった!」

エンジン関係の警告灯では、エンジンチェック、冷却水、オイルの量、発電機などが主なポイントだ。エンジンチェックが点灯するときはクルマの制御部分に不具合が発生していることが多い。各部のセンサーやユニットの故障など目に見えないパーツの不良をセンサーを通じて警告してくれるのだ。機械的な不良によりエンジンチェックが点灯することもあるが、いずれにせよ早急にコンピュータ診断を受けて原因を特定しておく必要がある。
エンジン油圧警告灯は、オイルポンプの不良などにより油圧が低下すると点灯することが多い。油量が不足して点灯するケースは少ないが、クルマによっては油量警告灯が付いている場合もある。
オルタネータの不良によって正常に走るために必要な電力が確保できなくなると充電警告灯が点く。そのまま放置して走行を続けると路上で止まってしまう可能性が高くなるので、警告灯が点灯したら即修理工場で点検してもらうこと。
こうした警告灯はエンジンを切って再始動すると消えてしまったり、時々、警告灯が点灯することもある。警告灯が点いても問題なく走行できる場合もあるが、警告灯が点灯するということは、何らかの異常があるということを認識しておこう。

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